自己破産ケース
ケース紹介
ケース紹介153 Tさんの事例
40代 / 男性 / 会社員
借入の理由:住宅ローン、交際費、ギャンブル
神奈川県藤沢市在住の40代男性のケースです。
自宅があり、当初、個人再生も検討していましたが、最終的には、自己破産を希望することとなりました。
住宅ローンの自己破産
住宅ローンを組んで自宅を購入しました。
親のためにも家を持ちたいと考え、ローンが組める年齢で購入しました。
結婚はしておらず、親と同居。親孝行という趣旨で住宅ローンを組んだとのことでした。
親世代が、家を持つことが大事だという価値観を強く持ち、子供に対して住宅ローンを組んででも家を持つように勧めてくることも多いです。
そのような勧めに応えることが、親孝行だと言う人もいます。
ただ、住宅ローンについては、30年以上も続くことが通常なので、そのような長いスパンで考えたときに、親孝行のためにローンを組むのが良いのかどうかは疑問が残ります。
あまり考えたくはないかもしれませんが、親子関係がうまくいかなくなり住宅ローンを停止するケースや、親が亡くなった後の対応、自分が結婚するなどして親族関係が変わるなどの事態がリスクとして想定されます。
これらの読めない事態に対して、住宅ローンを組んで住居費を支出していると柔軟な生活環境変化ができなくなります。
結婚での住宅ローンよりも、リスクが高い組み方ではないかと感じます。
特に、住宅ローンを組む際に、親の収入、年金収入をあてにしてしまっていると、親が亡くなった後に返済が厳しくなりますので、これをあてにしたローンの組み方は危険です。
交際費での借り入れ
住宅ローンを組んで、数年間は、ローンを返済しながら、親子での生活を問題なくできていました。
しかし、数年後、じぶん銀行で借入をするようになりました。
当時、交際していた女性との関係で見栄をはり、交際費が高くなってしまう生活になりました。
交際費の支出のため、借入をするようになりました。
男女交際での交際費支出については、内容にもよりますが、浪費とされる可能性が高いです。
高額なプレゼント支出や、頻繁な旅行、外食費の急激な増加などがあったりすると、収入に見合わない生活として浪費ではないかと指摘されます。
浪費による借金については、免責不許可事由となりますので、裁量免責を狙った申し立てが必要になってきます。
医療費の借金と自己破産
また、歯が虫歯だらけだったこともあり、周囲の勧めでインプラント治療を受け、その費用を借金で補ったこともありました。
インプラント治療については、途中で費用が足りなくなり、上の歯はできないまま放置することになってしまいました。
医療費の支出が高額になる場合に、借金で補っている人もいます
医療費については、ある程度高額なものでも、支出はやむを得ないとされることが多いです。
インプラント治療についても、治療ということであれば、浪費とは判断されにくい内容になってきます。
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このように、健康問題についても、借金の理由になることが多いです。
健康に気をつけることが、医療費を発生させないことにつながり、健全な家計を築くために大事なポイントなります。
ギャンブルで返そうとして自己破産へ
返済が苦しくなり、それまで趣味でやっていた競艇で勝って返済しようと考え、使うお金を増やすようになってしまいました。
また、たまに競馬もするようになりました。ギャンブルで当てれば、返済できるのではないかという考えになってしまいました。
しかし、そのようなことはなく、マイナスが大きくなり、借金が増えてしまいました。
ギャンブルでは、確率的に損をすることになります。
それぞれのギャンブルで、期待値というものがあり、競艇や競馬は、胴元が一定金額を先に受け取り、残りを分配する仕組みになっています。
そのため、確率的には、勝つよりも負けることになります。
もちろん、運の要素で利益を得る人はいるのですが、確率論からすれば長続きしないことになります。
このような負ける確率が高いもので、高金利の借金を返そうという計画は、たいてい失敗します。
特に、借金のような必要性がある場合、冷静な判断ができにくくなるので、ギャンブルでも負けやすくなります。
そうすると、ギャンブルで作った借金が結局は大きくなり、免責不許可事由の程度は大きくなってしまうのです。
必要資金不足、アコムから裁判
通勤で使っていた車が動かなくなり、10数万円で中古の軽自動車に買い替えました。
ただ、この車もすぐに動かなくなってしまい、軽自動車を10数万円で買いました。
このような資金も不足し、返済が止まってしまいます。
じぶん銀行の借金が保証会社であるアコムに移転。アコムからは裁判を起こされてしまいます。
支払和解をしたものの、他社の返済もあり、その支払もできなくなりました。
貸金業者から裁判起こされた場合に、裁判の対応をして、裁判所で和解をすることもあります。
業者によって、和解できる金額や期間は変わっていますが、裁判所に行き、分割払いの話をすれば、和解でまとまることも多いです。
ただし、裁判所での和解は、判決と同じ効力を持つので、支払いを怠ってしまうと、一括請求されたり、財産や給料を差し押さえをされたりすることになります。
そのような強い効力を持つものなので、和解をしながら、支払いを怠ってしまうのでは意味がありません。
払えないのであれば、遅くとも裁判起こされた段階では、自己破産の相談などを進めた方が良いでしょう。
自宅が競売に
このような生活をしていたため、住宅ローンの返済も止めてしまいました。
当初は、親のためにも自宅を守る個人再生を検討していましたが、その後、親の認知症も進んでしまい、住宅ローンを払い、家を守るという気持ちが揺らいでしまい、自己破産を希望するようになりました。
住宅ローンを止めたことで自宅は競売となりました。
日曜日の自己破産相談、打ち合わせも対応
仕事の休みが日曜のみということで、日曜日に相談がありました。
自己破産の申し立てについては、必要書類のチェックや、申し立て書類の作成のために打ち合わせが必要です。
ジン法律事務所弁護士法人では、自己破産の準備のための相談であったり、打ち合わせについて、土曜日や日曜日祝日での対応も可能となっております。
特約が必要にはなりますが、平日にお休みが取れない方などは、こちらをご利用いただければと思います。
ただし、自己破産手続では、管財人との打ち合わせや、裁判所での債権者集会、免責審尋など、平日の日中で対応が必要になることもあります。
管財事件での免責許可
今回のケースでは、浪費やギャンブル等もあり、また、自宅の不動産も競売手続き中だったとことから、破産管財手続きとなっています。
破産管財人が選任されるので、その分の予納金が必要な事件となります。
管財人との面談も済ませ、最終的には、裁判所の裁量による免責許可が出ています。
不動産については、破産管財人が、競売手続き中の任意売却を検討しましたが、最終的には競売による処理となりました。
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