オンラインカジノ借金で自己破産
FAQ(よくある質問)
Q.オンラインカジノ借金で自己破産できる?
オンラインカジノで多額の借金を作ってしまったとして自己破産の相談に来る人も多いです。
ネット上では、オンラインカジノを理由とする自己破産はできないという話もありますが、正確ではないでしょう。
金額にもよりますが、よほどの金額でない限り、自己破産は認められるものの、管財手続きになる可能性が高いというのが神奈川県での実情です。
今回の内容は、
- オンラインカジノで借金をした人
- ギャンブルを理由とする自己破産を考えている人
という人に役立つ内容です。
オンラインカジノで自己破産をした人
ジン法律事務所弁護士法人で取り扱ったオンラインカジノによる借金で自己破産をした人を見るに、どのような人でも、巻き込まれてしまうリスクがあると感じています。
男性・女性ともいます。
年齢も20代から50代までと幅広くいます。ある程度、ネットを使っている人であれば、利用できてしまうからでしょう。
また、職業についても、幅広いです。高年収のコンサルティング会社で働いている人もいれば、会社員、公務員や看護師などもいます。長く働き続けている真面目な人もいますし、驚くほど勉強熱心な人もいました。
オンラインカジノにはまってしまい、何とか止めようと、色々とツールを使っている人、何度も口座を解約していた人もいました。一気に借金が増えてしまう状況は、他のギャンブルやスマホゲーム課金よりもひどいと感じます。
オンラインカジノとは?
オンラインカジノとは、インターネットを介してプレイできるカジノゲームのことです。
現実のカジノ施設で提供されるゲームと同じように、ルーレットやバカラ、ブラックジャック、ポーカー、スロットなど、多種多様なゲームがオンライン上で提供されています。
プレイヤーは、海外に拠点を置く運営会社が運営するカジノサイトに登録し、賭け金を入金してプレイします。勝利すると、出金申請をすることで実際に現金が手元に入る仕組みです。
パソコンのほか、スマートフォンを使って、いつでもどこでもプレイできるため、リアルなカジノへ足を運ぶ必要がありません。また、ほとんどのサイトが日本語に対応しており、クレジットカードや電子決済を用いた簡単な入金方法も整備されているため、誰でも簡単に始められます。
しかし、この手軽さが裏目に出て、大きな借金を背負ってしまうケースが増えています。
オンラインカジノで自己破産する取引の特徴
1. 借金返済を目的にプレイする人です。
多くの場合、既存の借金を返済するためにオンラインカジノでお金を増やそうとします。しかし、これは非常に危険な考え方です。ギャンブルで得た利益で借金を返済しようとするのは、さらなる借金を生む可能性が高いです。
2. 過去の大勝ち経験にとらわれる
一度大きな勝利を経験すると、その記憶にとらわれて「また勝てるはず」と考え、プレイを続けてしまいます。この思考パターンは、損失を取り戻そうとする行動につながり、借金を増やす原因となります。
3. クレジットカードを多用する
オンラインカジノは、クレジットカードや電子ウォレットを使って簡単に入金できることが特徴です。この手軽さが、借金を意識せずに多額の資金を投入してしまう原因となります。
4. 利益確定のタイミングを逃す
勝っている時に利益を確定せず、さらなる勝利を求めてプレイを続けることで、最終的に大負けしてしまうケースが多いです。利益確定の重要性は、株式投資等でも言われることですが、オンラインカジノは引き際を見極めにくいと言われます。
オンラインカジノで借金しやすいゲーム
オンカジで使われるゲームとして、一般的な傾向として以下のようなゲームがあります。
1. バカラ
バカラは、カジノゲームの中でも特に人気が高く、多くのプレイヤーが大金を賭けるゲームとして知られています。短時間で大きな勝負ができるため、借金を増やすリスクが高いとされています。
2. ルーレット
ルーレットも、一回の勝負で大きな金額を賭けることができるゲームです。数字や色に賭けるシンプルな構造ゆえに、のめり込みやすい傾向があります。
3. スロット
スロットマシンは、少額から遊べる反面、連続してプレイしやすく、長時間のプレイによって徐々に損失が積み重なりやすいゲームです。
4. ブラックジャック
戦略性が高いゲームとして知られるブラックジャックも、長時間プレイすることで大きな損失につながる可能性があります。
これらのゲームは、いずれも短時間で大金を賭けられる、あるいは長時間プレイしやすいという特徴があります。そのため、自制心を失ったプレイヤーが借金を重ねてしまうリスクが高いとされています。
オンラインカジノの借金で自己破産
オンラインカジノが原因で多額の借金を抱え、支払不能に陥った場合、自己破産を希望する人がいます。
自己破産においては、裁判所が借金の免除を認めるためには、一定の条件があります。特に、ギャンブルや浪費が原因の借金については「免責不許可事由」に該当します。
ただし、ギャンブルが原因の借金であっても、裁判所の判断によっては「裁量免責」が認められる場合があります。
裁量免責とは、裁判所が特別な事情を考慮し、例外的に免責を認める措置です。
オンラインカジノが問題になる裁量免責のポイントとしては、
・ギャンブルによる借金の金額
・ギャンブル借金の割合が全体の借金に対してそれほど高くない(→他の理由もある)
・真摯に反省しており、ギャンブルをやめている
・現在の家計収支から、経済的更生がある
などの点があります。
オンラインカジノの借金額がそれなりに多い場合には、裁量免責を認めてよいかどうかの調査のため、破産管財人が選任されるでしょう。
自己破産のデメリット
自己破産には、一定のデメリットが伴います。
例えば、ブラックリストに登録され、数年間はクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることができなくなります。この点は他の債務整理方法でも同じです。
また、自己破産の手続き中は、特定の職業に就くことが制限されることがあります。警備員、保険勧誘、宅建等の資格を利用した仕事に一定期間、つけなくなるという制限があります。
他の債務整理
自己破産以外にも、弁護士が行う債務整理の方法として、「任意整理」や「個人再生」などがあります。
任意整理は、債権者と直接交渉して返済額の減額や支払い期間の延長を図る方法です。
また、個人再生は、借金の一部を減額し、残額を分割で返済する手続きです。
最近では、銀行系のカードを保証している消費者金融を中心に、短期間での借入で支払停止となった場合、任意整理では厳しい条件を求められることが増えています。短期間での返済や頭金、将来の利息をつけるなど、任意整理のメリットが少なくなっており、オンラインカジノ利用で消費者金融借り入れがある場合には、任意整理での解決が困難な傾向にあります。
これに対し、個人再生の場合には、オンラインカジノを理由とする借金だからといって、反対してくる業者はほとんどいないです。
ギャンブル依存症への対応策
オンラインカジノに依存してしまい、自分ではコントロールできなくなった場合、ギャンブル依存症の治療が必要です。
ギャンブル依存症は、行動療法や認知行動療法を通じて治療されます。依存症外来や精神科を受診することで、専門医から適切なサポートを受けることができます。また、自助グループに参加し、同じ悩みを持つ人々と励まし合うことで、依存症からの回復を図ることも効果的です。
やめようとしても繰り返してしまう場合や、親族などに助けてもらったのに、再びギャンブルを繰り返してしまうような場合には、このような依存症対策の活動をしておいた方が良いでしょう。
このような動きは、裁量免責の際にも有利に考慮されます。
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