自己破産ケース
ケース紹介
ケース紹介82 Tさんの事例
30代 / 女性 / パートタイム
借入の理由:離婚、うつ病、生活費
厚木市にお住まいの30代女性のケースです。
イオンクレジットサービスやポケットカードなどのクレジットカード会社など4社に対し、負債総額120万円の借金が払えずに相談に来ました。
債務額は少ないですが、家計の状況や症状から自己破産を希望していました。
離婚・病気による収入減
結婚期間中、幼い子どもを保育園に預けて営業として働いてましたが、夫と離婚。
これにより、家計の収入が減ったほか、仕事の時間も減ることとなり、子どもを抱えて十分な生活ができるだけの収入がなくなりました。
このような事情が影響したのか、うつ病を発症したことで働くことができなくなり、仕事を休むようになりました。
生活費が足りなくなり、銀行のキャッシュカード一体型クレジットカードでキャッシングをして生活費に充てました。
傷病手当金が出ていたので、そこから返済していました。
障害の認定
症状は改善せず、障害の認定。
その後、障害年金をもらえるようになったので、障害年金から返済を続けていました。
それだけでは不足するため、生活に必要な物や子どもの物などをクレジットカードで購入していました。
小さい子どもがいると、時短勤務で働かざるを得ません。
たとえ働きたくても、保育園の迎えまでという最大の時間制限があり、家事や育児にも時間が取られてしまい、長い時間は働けません。
そのため、妻が働いていても夫の家計負担を占める割合が大きいことが大半で、離婚をした際の収入がかなり低くなってしまいます。
相談者は、更にうつ病になってしまったことによって、更に収入が減ってしまい、クレジットカードやキャッシングに頼らざるを得なくなってしまいました。
就業による収入増
その後、現在の事務職にパートタイムで就くことができ、障害年金以外に、一定の給料を受け取ることができ、返済を続けることはできていました。
少しずつ借金が減っていると思っていたのですが、次第に返済額が足りなくなってしまいました。
親族から借りることもできなかったので、クレジットカード会社と新たに契約をしたり、消費者金融でカードローンを契約したりして借入れ、そこから返済するようになりました。
全社の返済額を合わせても、障害年金と給料を合計した額の4分の1以下だったので、生活も支払いもできていました。しかし、これもリボ払いによるものだったので、借金は減らせませんでした。
リボ払いの魔力
最近では、ポイントカード付きクレジットカードのクレジット利用も多いです。
現金で購入した際につくポイントより、クレジットカードを利用しての方が還元率が良く、年会費が無料だからと安易にクレジットカード機能のついたポイントカードを作ってしまいがちです。
特に食料品や生活必需品などを購入することが多かったり、お得に買い物をしたい人が持っている傾向にあります。
確かに普段の生活の中で使えるので利便性は高いものですが、やはりクレジットカードです。
所持金がなかった時に使えるという安心さはありますが、負債があったり余裕がない時にはお金のなる木に見えてしまうでしょう。
ついつい利用して、逆に借金が増えていくこともあります。
そして、怖いのが、毎月一定額の返済で済むリボ払いです。
なんとなく借金を返せている気がするものの、高金利が発生しています。
クレジット会社もリボ払いにより高利の利益が得られるので、そちらに誘導してきます。
安易に作れるカードではありますが、クレジット機能を利用する際は慎重に検討しましょう。
賢く利用すれば、お得なのですが、しっかり把握できない人は、リボ払いの魔力に取り憑かれます。
障害年金受給額の減少
一応の返済はできていたものの、症状が回復したために障害等級が1つ下げられてしまったことにより、障害年金の受給額が半分以下となってしまいました。
これにより一気に生活も苦しくなり、返済ができない状態になってしまいました。
相談後、法テラス経由で自己破産をすることになりました。
同時廃止による免責許可
特出した財産もなかったので同時廃止で申立てました。
免責不許可事由に該当する行為などもなかったので、すんなりと免責が認められました。
法テラスとは、国に設立された機関で、経済的に余裕のない方のために弁護士費用を立て替えるなどしてくれます。
相談者は、生活保護に近い水準で生活を送っていたので、法テラスの援助対象者となり、自己破産申立の弁護士費用立て替えを利用されました。
シングルマザーの貧困は、社会問題にもなっています。そのような収入が少ない家庭では、法テラスを利用しての申立ができることも多いので、ご相談ください。
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