自己破産ケース
ケース紹介
ケース紹介235 Wさんの事例
30代 /男性 / 会社員
借入の理由:パチンコ
南足柄市にお住まいの30代男性からの相談でした。
アコム、エポスカードなどに200万円強の借金があり自己破産を弁護士に依頼していたのに、辞任されてしまったとのこと。
裁判所から届いた呼出状も持っていました。今回は弁護士に辞任されるとどうなるのかも合わせて解説していきます。
この記事は、
- 弁護士に辞任された
- 南足柄市にお住まいで自己破産を考えている
という人に役立つ内容です。
債務整理と辞任通知
債務整理とは、借金が返済できなくなった場合に、法的な手続きを通じて借金を整理することです。
具体的には、自己破産、任意整理、個人再生などの手続きがあります。
これらの手続きは、弁護士などに依頼して進めることが多いです。弁護士に依頼した場合には、受任通知を債権者に送り、返済を含めて取引を一度止めます。つまり、返済も止まります。
しかし、受任通知とは逆、辞任通知を送られると、督促は再開します。辞任通知は、弁護士と依頼者との委任関係が弁護士の辞任によって終了した場合などに送ります。
自己破産中に辞任される主な原因
自己破産を弁護士に依頼したのに、辞任されるという人もいます。
自己破産の手続き中に辞任される主な原因は、依頼者が必要な義務を果たさなかった場合です。
裁判所への自己破産申立て後に辞任というケースはそこまで多くはありません。しかし、自己破産の申立前、準備中に辞任されるということは比較的よく見かけます。
その原因は、自己破産に必要な書類の準備など弁護士の指示に対応しない、連絡をしないなどの怠慢な行動や、財産の申告を怠る、財産を隠蔽する、無断で処分する、ギャンブルする、借金するなどの不適切行為があります。
その他に、弁護士費用の未払いなども辞任原因となり得るでしょう。
辞任された後のリスク
自己破産の手続きについて、弁護士に辞任されると、自己破産ができないことになります。
借金も免除されず、債権者からの請求・督促が再開されます。
そのため、再度、弁護士等を探して自己破産手続きを依頼するか、他の債務整理手続きを選択するか等決める必要があります。
また、辞任された原因を解消しなければ、再度の自己破産も失敗してしまう可能性が高いです。そのため、辞任された原因を理解し、それを解消するための対策を立てることが重要です。
たとえば、書類の準備を怠り、辞任されてしまったのであれば、次はしっかり揃える、弁護士からの連絡が取れないという理由で辞任されたのであれば、自分の連絡を取りやすい方法で対応してくれる弁護士を探す、費用の未払いで辞任されたのであれば、家計の見直し、無理なく支払える金額で分割払いに対応してくれる弁護士を探すなどの対応が必要でしょう。
弁護士辞任の自己破産事例
弁護士に辞任されたという相談も多いです。今回もそのような事例を紹介します。
数年前からパチンコをしていましたが、アコムで借り入れをして、パチンコに使い始めるようになってしまいました。
当時は、実家で生活していたので、一時的に借りても、返済できると考えていました。しかし、徐々にエスカレートし、借入先が増えていきます。
その後、前職を退職。結婚する予定となったところ、残業が多く、給料も少ないため、家族との時間も取れない見込みだったので退職。
一時的に、収入がなくなり、借り入れをして食費や電話代等の生活費にあてていました。
おまとめローンの失敗
結婚を機に借金を返済するため、1社にまとめようと考え、新生で借り増し、アコムを完済。しかし、収入がなかったため、結局、再度、アコムから借りて生活費に使うようになってしまいました。
その後、現在の仕事に転職し、月収20万円くらいを得られるようになりました。
実家を出て、妻と同居するため、引越し費用や家具費用が必要になり、新しい業者からも借金をして補いました。
子供が産まれ、子供にかかる費用も負担になり、借金を減らせませんでした。
1年程度、借金を借りては返してと繰り返していましたが、減らすことはできず、少しずつ増えてしまいました。また、この間もパチンコを止めることはできず、パチンコで勝てば返せると考えてしまうこともありました。
クレジットカードで換金
クレジットカードを使って乗車券を買い、換金。
スマホで借金の返済方法などを調べたところ、出てきたので軽い気持ちで一度やってしまったとのこと。
2万円台後半での換金だったと思いますが、パチンコで増やして返済しようと考えてしまい、結局負けてしまいました。一度、換金したものの、後から換金はまずいのではないかと思うようになり、それ以降はしませんでした。
ただ、家計の収支を見ると、子供にかかる費用を考えると、増えた借金を、自分の収入からは返済できない状態になってしまいました。返済も止めてしまいました。
換金行為は、免責不許可事由になる可能性もある行為であり、管財事件に回されるリスクのある行為です。
裁判所への報告が必要です。その際には、換金の時期や金額をできるだけ明らかにする必要があります。
新生から訴訟提起される
支払を止めてしまったことで、銀行の債務などが代位弁済されました。
保証会社に権利が移るというものです。
そのうち、新生フィナンシャルが代位弁済から3ヶ月で訴訟提起。
裁判所から呼出状が届き、このままではまずいと考えて、弁護士に依頼。
しかし、書類の準備などの対応をせず、弁護士には辞任されてしまいました。
エポスカードから支払督促
弁護士の辞任から数ヶ月。
今度は、エポスカードから支払督促の申立がされました。
支払督促は、簡易裁判所を使った制度。放置すれば、裁判の判決と同じように、給料など財産の差押をできる仕組みです。
すでに、新生の裁判で判決がとられていますが、またも裁判所から手紙が届いたことで、何とか解決しなければと思い、ジン法律事務所弁護士法人に相談に来たという経緯でした。
受任通知後、支払督促取り下げ
当方で依頼を受け、受任通知を送ったところ、エポスカードの支払督促は取り下げられました。
差押えに動くためというより、債務者が何らかの動き、自己破産の申立などの準備をするのであれば、強制的な回収はしないという対応に見えました。
そこで、なるべく早めに自己破産の申立を進めました。
反省文と同時廃止
パチンコによる借金という割合が多かったため、自己破産では、免責不許可事由があります。
裁量免責にして良いか判断のために破産管財人が選任されてもおかしくなった事件ではありますが、借金の総額がそこまで多くなかったことからも、反省文の提出を求められました。
反省文の内容についてもアドバイスを求められたため、当方で意見を出しました。
過去の経緯等を記載し、パチンコ等のギャンブルは繰り返さない決意が書かれたこともあり、破産管財人をつけずに同時廃止で進められることになりました。
裁量免責も許可され、借金の支払義務はなくなり、解決となっています。
依頼していた弁護士に辞任されたという自己破産事件も多く相談があります。ご相談は無料で受け付けています。
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