自己破産ケース
ケース紹介
ケース紹介195
Tさんの事例
40代 /男性 / 無職
借入の理由:ギャンブル、浪費
神奈川県相模原市にお住まいの40代男性のケースです。
ギャンブルや浪費の支出がかなり多い借金相談でした。とはいえ、無職だったため、個人再生などのほかの手続が利用できず、自己破産しか選択肢がないという状態です。
この記事は、
- ギャンブルで借金を作ってしまった人
- 神奈川県相模原市で自己破産を検討している人
という人に役立つ内容です。
風俗、遊興費支出
当初のキャッシング理由は外食費などの生活費だったものの、その後、遊興費など浪費に使ってしまっていました。
独身時代に、外食費などが足りない時期に補填していたところから、勤務が遅くまで続いたときのタクシー代などにも使うようになります。
その後、同僚に連れて行かれたのをきっかけに行くようになってしまったキャバクラ、エステ風俗、学生時代からやっていたパチンコや競馬などのために、アイフルやクレディセゾンのカードでキャッシングをしたりしていました。
ただ、毎月の返済は収入の範囲内でできていた記憶があるとのことでした。
おまとめローンや完済
その後、結婚をしました。
消費者金融の借金は、金利の安い東京スター銀行に借り換えをしました。
当時、おまとめローンを積極展開していた銀行でした。
しかし、その後、借金のことが妻に発覚してしまい、妻や母親の援助で、すべてを完済。
5年程度の間、妻からもらえる小遣いの範囲で生活をし、浪費、ギャンブルは一切しない生活をしていました。
競馬などのギャンブルを再開して借金
しかし、同僚に競馬に行かないかと誘われました。
同僚から、そのような誘いを受けることは滅多になかったので、うれしくなり、久しぶりだから少しくらい良いかと考えて、行ってしまいました。
それをきっかけに、少しずつギャンブルや浪費を再開するようになってしまいました。
最初は、小遣いの範囲内でしたが、徐々に隠れて借入をし、キャバクラなどの飲み代、パチンコ、競馬に使うようになってしまいました。
翌年には、競馬に行っていたことが妻に発覚してしまい、離婚されてしまいました。
離婚によって、妻にバレるという心配がなくなったことから、競馬での支出が増えるようになってしまいました。
競馬の負けを競馬で取り返そうと考えてまた負けてしまい、借入をするという悪循環になりました。
競馬での支出額
ギャンブル・浪費などは、自己破産では免責不許可事由とされます。
このような免責不許可事由になる可能性がある場合、その支出額や、時期、当時の支出可能額を裁判所に報告します。
どの程度の浪費だったのかを確認することで、破産管財人による調査まで必要とするのか、または免責不許可と判断するのかを決めるためです。
今回のケースでは、約2年間で、多いときには、月40万円程度を競馬で使うようになってしまいました。それでも、一定の収入があることから、いずれは返せるだろうと考えていたとのことです。
月収を遥かに上回る支出額で、返済可能性は低い状態でした。
病気による収入の減少
勤務先で部署変更があり、その後、体調が悪くなりました。
病院に行くと、うつ病だと診断されました。これにより、会社は休職扱い(ただ、有給休暇が残っていたため、実際には有休消化となりました)になりました。
休職扱いになったことで、職場には戻りづらくなり、退職金をもらって返済をし、すぐに再就職をすれば良いと考えるようになり、退職しました。
ただ、退職金から一部の借金返済や引越費用を出した残金で、競馬で増やせば完済できると考えて、競馬に使ってしまいました。毎週、毎週少しずつ退職金の残金が減っていくようになってしまいました。
また、再就職も思ったようにできず、収入が大幅に減ってしまいました。
退職金の大部分で競馬、パチンコに負けてしまったことで、返済ができないと考え、相談に来ました。
相談にくる直前まで、ギャンブルは続けているという状態でした。
預貯金明細によるギャンブル記録
自己破産事件では、裁判所に預金通帳や取引明細を提出します。
そこにギャンブル、FXなどの記載があれば説明が必要です。
今回のケースでは、ゆうちょ銀行の通帳に、SPAT4のRTという記載があり地方競馬の利用が記録されていました。
また、ニッポンチュウオウケイバの入出金の記載もありました。
現金で馬券を買うようなことは、ほとんどなかったとのことで、競馬への支出はほぼ預金口座に記録されていたことになります。
このような場合、その時期や入出金額をまとめて裁判所へ報告する必要があります。
競馬支出と管財事件
ギャンブル支出は高額であったため、ギャンブルにより著しく財産を減少させたという免責不許可事由にはあてはまってしまう内容でした。
そのような事情があっても、病気などを理由に裁量免責をすべきだとの意見書を出しています。
とはいえ、金額が大きいので、破産手続きのなかでは、簡単な同時廃止ではなく、破産管財人が選任される管財手続で進めるしかない事案でした。
破産管財人が選任される手続では、管財予納金の費用負担などが増えることになります。
破産管財人との面談
ギャンブル支出が大きい破産手続きで、破産管財人が選ばれた場合には、まず面談をすることになります。
そのなかで、支出の内容を再聴取されたり、反省文の提出、家計状況の提出などを求められることも多いです。
このように破産手続きに誠実に対応することで、破産管財人が裁量免責の意見を出してくれやすくなります。
自由財産拡張申立
管財手続では、一定の財産を手元に残してほしいという自由財産拡張申立をすることができます。
多くの裁判所の運用では、管財予納金を支払った後、99万円までの部分での自由財産拡張を認めてくれやすくなってきています。
本件でも、退職金の残金が預貯金としてあったことから、この申立をしています。
裁量免責許可で自己破産終了
破産管財人の意見も尊重され、裁量免責が許可されました。
その後、1ヶ月程度で、免責許可も無事に確定しました。
免責許可の確定証明書の取得もして、解決となっています。
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