自己破産ケース
ケース紹介
ケース紹介108 Mさんの事例
30代 / 男性 / 会社員
借入の理由:住宅ローン
清川村居住の30代男性のケースです。
消費者金融等に300万円以上の債務があり、冷静に収支状況を確認したら、とても支払えないとの相談でした。
友人への融資
友人にお金を渡したというのが当初の借入理由とのことでした。
飲食店を経営している友人が金に困っており、自分の名義では借入れができないということで、消費者金融で借入れをして、友人に融資をしたとのことでした。
当初は友人が返済原資を用意してくれていましたが、その後友人は所在不明となってしまい、自身が返済せざるを得なくなってしまいました。
友人間ということもあり、契約書、借用書の類はありませんでした。
法的に貸付なのか、出資なのかも微妙な話でした。さらに、他の知人も同じような状態になっているとのことでした。
経営に行き詰まり、それまでの交友関係からお金を引っ張って逃げたように見えます。
友人間でも、このようなことはありますし、最近は、SNSで知り合っただけの人に、このようにお金を渡した結果、借金だけ背負うという人も少なくありません。
自身の自動車ローンもありますが、自分の収入から返済することに問題はありませんでした。
医療費負担
自身の収入から節約しながら返済を続けることはできていたものの、不幸が重なってしまいます。
交際相手ががんに罹患していることが判明。
保険適用外の治療費を負担し続け、借金で支え続ける生活になってしまいました。
あらたに銀行等からの借入もして治療費にあてるような日々が続きました。
その結果、多重債務状態に。
交友関係、交際関係からの支払不能であり、自己破産の相談の中では、本人に帰責性が少ないと感じるケースでした。
保険借入
自己破産の申し立てでは、加入している保険について、解約返戻金額を調べ、資料を提出します。
積立部分がある保険については、途中で解約することでお金が戻ってきます。これを解約返戻金といいます。
自己破産では、この解約返戻金が財産とみなされます。
掛け捨ての保険でない場合には、この金額に関する資料を提出します。通常は、保険会社に連絡して、解約返戻金証明書をもらいます。
また、少額の解約返戻金しかない場合には、保険証券に記載されている経過年数ごとの返戻金額表で足りることもあります。
神奈川県の運用では、すべての保険の解約返戻金額を合算し、20万円未満であれば、これを理由に管財事件にはしないとされています。
ここで、保険から借入をしている、保険貸付を受けている場合が問題となります。
このような保険貸付は、解約返戻金を担保にしているようなもので、その範囲内でのみ貸付がされています。
この場合、保険会社から証明書をもらい、解約返戻金額から貸付額を控除した残額が保険の価値とされます。
たとえば、今回は、保険の額面上の解約返戻金は約22万円であったところ、保険貸付金の残高が15万円あるため、実際の返戻金は約7万円になりました。
この場合、20万円未満と考え、これを理由に管財事件にはされませんし、保険も維持できます。
同時廃止により免責
相談者には、保険以外に財産はありませんでした。
車はローンがあり、支払い停止のため引き上げとなっています。
友人への融資金について、法的には財産となりえます。
貸金であったり、詐欺のようなケースでは不法行為による損害賠償請求権が財産になります。
財産であれば、その回収を検討することになります。
破産管財人を選任して、回収可能性について検討ということも考えられました。
しかし、今回は、渡したお金がそれほど高額ではなかったことや、支払不能の原因となったのは医療費負担だったこと、 相手方が行方不明であること、渡してから長期間が経過していることから、回収不能と判断され、管財事件にはならず、同時廃止手続きで免責とされました。
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