管財手続とは
ケース紹介
ケース紹介09 Iさんの事例
30代 / 男性 / 会社員
借入の理由:ギャンブル(競艇)、換金行為
30代男性のケースです。
一時的な収入減により消費者金融から借入をした後、この借金を競馬や競艇で取り返そうとしてしまい、300万円以上も競艇に使ってしまったというケースです。
競艇では大きく負け、借金は増えます。
そこで、今度は、換金行為に手を出してしまいます。
クレジットカードで購入したものを売却し、現金化。この債務が約100万円に及んでいました。
最終的な借金は600万円以上になっていました。
ギャンブル行為という明らかに免責不許可事由がある事例です。このため、管財手続とされ、裁判所に20万円の予納金を納める手続となりました。
破産管財人との面接、本人からの反省文書の提出、本人にとって有利な事情を主張しました。
しかし、裁判所や破産管財人の意見が厳しかったことから、さらに、借金が膨れあがる経緯、ギャンブルに手を出した経緯等を心理学の論文等を引用し分析した意見書を提出したほか、ネットを利用した換金行為の分析等もおこないました。
その結果、破産管財人からは、裁量免責が相当との意見をもらうことができ、裁判所でも免責許可決定が出されました。
ギャンブルによる破産は望ましいものではありませんが、手を出してしまうのが仕方ないと感じる環境もあります。そのような環境から抜け出し、人生をやり直すことが最も大事なことなのです。そのために破産による免責許可が必要であれば、全力を尽くしてこの決定をもらうべきでしょう。
免責不許可事由があるケースでは、申立て内容や破産管財人への意見の伝え方等の進め方で結果が変わることもあります。しっかりした専門家にご相談ください。